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私がまだ専業主婦をしていた頃のお話です

近所の友人がウツ(本人曰く)になって精神科に通い出しました

原因は　ある宗教の機関紙でした。

といっても、その機関紙そのものではなく、彼女の思考が原因です。

とても信心深い人で、その新聞をとてもとても大事に思われていました

だから、しっかり読まなければならないと。

しかし、毎日全部読むのは時間がかかります

新聞は毎日届けられるので、

読むのが追い付かなくなり

溜まっていきました。

山積みになった新聞が部屋のあちこちを占領し出しました

その量は数日で読めるものではありません。

読まないと申し訳ない。

読まないと部屋が散らかる。

しかも毎日増えていく…

見るだけで読むのが嫌になり、

そんな自分を責める毎日

とうとう ウツ状態になってしまったというわけです

そりゃ苦しくもなりますね

その新聞は、本当は

読んだ人が今より幸せになれるように書かれているのだと思います

しかし彼女は「読むべき」「読まなければならない」と

「べき思考」で本来の目的(幸せになる)を取り違えてしまったというわけです

「捨てたらどうなるの？」と聞いたら、

「いいことが書いてあるのに、もったいない」

「一生懸命作って配ってくださってるのに申し訳ない」

「バチがあたるかもしれない」

「せっかく発行してくれてるからしっかり読まないと」

「読むとどうなるの？」と聞いたら

「役に立って幸せになれる」

それを聞いた私は

「じゃあ、役に立てて幸せになろう！」

そういって、そのたまった新聞で窓ガラスをふきました

彼女は、最初は悲鳴を上げて私を止めましたが、無視して磨き続けました

すると…

ピッカピカになったんです！

新聞を使うときれいになるとは聞いていましたが、これほどとは！

私自身は、バチも当らず　それ以後も元気に過ごしていました

後日　彼女が同じ信心をしている人に言うと、特にお咎めもなく、

「役に立てられてよかったやん！」

と言われたとか

彼女は、みるみる元気になりました

今は読みたいところだけ読んでいるとか

もともと宗教ってのは、幸せのためにあるものだと思います

しかし、彼女のように、信じる側が、はき違えてしまった結果、

自分を苦しめてしまうということもあります

今は笑い話です。

宗教の話を例に挙げましたが、宗教に限ったことではありません

これは全てにおいて一般的に当てはまることです

人は無意識に「◯◯をしなければならない」「◯◯をするべき」というべき思考にはまってしまっていることがよくあるのです

心を病む人の殆どがこのパターン

意外なことに自分では気づかないことも多いので、

何か心に窮屈さを感じたら、

「そもそも何のためにこれをしなければいけないと思っているのか」

「それをすることで本来の目的が手に入っているのか」

やってみて無理があると感じた場合、

「もっとやりたいと思えるような違う方法はないのか」

自問自答することも大事だと思います

また、自分と全く違う意見を持っている友人に話すのもいいでしょう。

意外な突破口が見つかるかもしれません

この本もお役に立てると思います

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