中学か高校のころ、歴史で学んだネアンデルタール人。

子どもの頃から、とても興味がありました。

私が高校生だったころ、我々ホモサピエンス(新人)は、

ある霊長類から進化したと学びました。

私たちの先祖とは別系統のネアンデルタール人(旧人)とは

一時共存していたものの、はるか昔に滅んでしまったと。

絶滅の理由はわからないけど　

現生人類が戦闘的(確かに今の我々はいつまでも争いごとをやめないよね)で

滅ぼされてしまったのではないか　とか

脳容量は大きいが、道具や武器が現生人類に比べると

原始的だったことから知能は高くなく　

言葉らしい言葉も話せなかったのではないか　　とか

それにより高度な技術を持った現生人類に

追いやられたのではないか　　とか

生活する単位の集団の数がネアンデルタール人は

少なかったのでそれが不利に働いた　　とか

結構好き勝手にいわれていた記憶があります

近年では、埋葬の習慣や死者に花を手向けるといった

心があったこともわかっているようです

最新のDNA解析によると、アフリカのネグロイドの人たち以外は、

少しだけネアンデルタール人の遺伝子が混じっているそうですよ。

ネアンデルタール人は赤毛で色白で碧眼だったことも、

言葉を話せたことも、武器や道具も高度なものを作っていたことも

今は解明されていて、このあたりも私が習った内容と違っています

ネアンデルタール人は絶滅したというよりは、

我々と混血し、吸収されたのではないかという説が、

今は一番有力だそうです。

しかも、一番その血を濃く引くのが我々日本人だそう。

現代人がネアンデルタール人の遺伝子から何を受け継いだかというと…

寒冷な地域でも耐えられる体質、ある種の病気に対する免疫性。

これは当時の人類が、新天地で生きていったり

居住地を広げていくのに必要不可欠だったともいえ、

種の存続のためにポジティブなものといえますね。

しかし、それと同時にうつ病、気分障害、たばこ依存など、

ネガティブなものも受け継いだとか。

これらはなぜかセットになっていて、

ポジティブなものだけを受け継ぐというわけにはいかなかったようです

しかし、ネガを手に入れるリスクより、

ポジを手に入れるメリットの方が大きかったのでしょう。

当時は、生きていくのに

今ほど余裕がある時代ではなかったはずです

言いかえれば、欲求の五段階の

第1、第2が満たされていない状態。

つまり、生きていくための必要最小限の状態すら、

簡単に手に入らなかったと思うんですよね。

ということはうつ病、気分障害、たばこ依存なんか、

因子としては持っていても　表面化しない状況だったのではと思います。

その時手にいれた、ポジティブな因子のおかげで、

世界中いたるところに我々は繁栄しています

ところが、今は太古の昔に引き継いだネガなものが表面化し、

社会問題にまでなっていますね。

生物の歴史を振り返ると、この逆のケースもあります。

一見ネガティブに感じる出来事を

偶然に選んだものが生き残っているというようなことです。

古生代、節足動物が全盛だったころ、

我々の先祖はピカイアという何の武器も持たない、

とても弱い生き物だったとか。

持っているのは脊椎のみ。

しかし、そのおかげで、今、脊椎動物は

哺乳類はじめ、もっとも繁栄をしています

ネアンデルタール人は、身体が大きく力も強く

大型の哺乳​類を仕留めて生活していたとか。

それに比べて、我々の先祖である

ホモサピエンスは力が弱かったと。

これも、比較すると一見ネガティブに思えますが、

そのネガティブ要因が
、飛び道具の発明に

つながったといわれています。

また、力が弱かったからこそ、

グループで協力する必要が出来たとも言われています

毎日生活している中でも、ポジティブな出来事や

ネガティブな出来事いろいろありますが、

それによって結果が決まるわけではないということ。

私たちのたかだが数百年の価値観でポジティブかネガティブかなんて

判断できない　大きな大きな宇宙の真理があるのではないかと、

こういう話を聞くたびに私は思います