可能性開花ブログ 牛の親子(後編) こんにちは。えっちゃんです。 今日もブログにお越しいただき、ありがとうございます。 前回の続きです 前編がまだの方は 先にこちらをどうぞ そんなある日、隣町から若夫婦がやってきました 成長したその牛を見てひとめぼれをしました。 「素晴らしい牛じゃないか、ぜひ譲ってほしい!」と。 成長したその若牛は引き取られていきました。 お母さん牛は、落胆しました。 「一生懸命教育したのに、成績を上げられず、あの子は苦役をさせられてしまうんだ」 「もう決して幸せになれっこないんだ」と毎日悲嘆にくれていました。 来る日も来る日もくやしさと後悔ばかり。 「こんなはずじゃなかった、もっとちゃんと教育すればこうはならなかった。あの子はサラブレッドとして活躍できたかもしれない」 「いやいや、私はできるだけのことをした。あの子の能力が低かったんだ」と。 隣町の若夫婦に引き取られた若牛は、そこで、荷物を運んだり、畑を耕す仕事を任せられました。 その若牛にとっては大好きなやりたかった仕事。 毎日とても楽しくて楽しくて仕方ありません。 とてもよく働きます。 まるでその仕事をするために生まれてきたようなその体格と体力で、ほかの牛以上の仕事をこなしました。 若夫婦にもとてもかわいがられ、大切にされ、若牛はどんどん自信を取り戻し、見違えるような威厳とオーラを醸し出しました。 数年たったある日、 お母さん牛が、いつものように仕事をしていると、前から立派な牛がやってきました。 他の牛では運べないような大きな荷車をひいています。 その姿は堂々と輝き、威厳と自信にあふれています。 なんてすばらしい姿でしょう! こんな立派な牛は、ちょっと見かけません。 お母さん牛も農夫も立ち止まって思わず見とれていました。 どんどん近づいてきたその牛とすれ違った瞬間、若牛もお母さんも気が付きました。 それは自分の息子であり、母であることを。 すれ違ったその瞬間「お母さんありがとう」という声がしました。 立派に成長したその息子はとてもまぶしく、お母さんはすべてを悟りました。 息子の本当の幸せは、自分が信じた枠組みの中になかったということに。 そして去っていく息子を満ち足りた幸せな気分でいつまでも見送っていました。 おしまい 投稿ナビゲーション 牛の親子(前篇) ホームページが完成!
こんにちは。えっちゃんです。
今日もブログにお越しいただき、ありがとうございます。
前回の続きです
前編がまだの方は 先にこちらをどうぞ
そんなある日、隣町から若夫婦がやってきました
成長したその牛を見てひとめぼれをしました。
「素晴らしい牛じゃないか、ぜひ譲ってほしい!」と。
成長したその若牛は引き取られていきました。
お母さん牛は、落胆しました。
「一生懸命教育したのに、成績を上げられず、あの子は苦役をさせられてしまうんだ」
「もう決して幸せになれっこないんだ」と毎日悲嘆にくれていました。
来る日も来る日もくやしさと後悔ばかり。
「こんなはずじゃなかった、もっとちゃんと教育すればこうはならなかった。あの子はサラブレッドとして活躍できたかもしれない」
「いやいや、私はできるだけのことをした。あの子の能力が低かったんだ」と。
隣町の若夫婦に引き取られた若牛は、そこで、荷物を運んだり、畑を耕す仕事を任せられました。
その若牛にとっては大好きなやりたかった仕事。
毎日とても楽しくて楽しくて仕方ありません。
とてもよく働きます。
まるでその仕事をするために生まれてきたようなその体格と体力で、ほかの牛以上の仕事をこなしました。
若夫婦にもとてもかわいがられ、大切にされ、若牛はどんどん自信を取り戻し、見違えるような威厳とオーラを醸し出しました。
数年たったある日、
お母さん牛が、いつものように仕事をしていると、前から立派な牛がやってきました。
他の牛では運べないような大きな荷車をひいています。
その姿は堂々と輝き、威厳と自信にあふれています。
なんてすばらしい姿でしょう!
こんな立派な牛は、ちょっと見かけません。
お母さん牛も農夫も立ち止まって思わず見とれていました。
どんどん近づいてきたその牛とすれ違った瞬間、若牛もお母さんも気が付きました。
それは自分の息子であり、母であることを。
すれ違ったその瞬間「お母さんありがとう」という声がしました。
立派に成長したその息子はとてもまぶしく、お母さんはすべてを悟りました。
息子の本当の幸せは、自分が信じた枠組みの中になかったということに。
そして去っていく息子を満ち足りた幸せな気分でいつまでも見送っていました。
おしまい